ACT:49 夢の形



「ジーグ、居るんだろ?ジーグ!」
森の中にぽっかりと空いた広場。
そこは幼い頃からいつも2人の遊び場になっていた。
長年にわたってこっそり持ち込んだガラクタが形作る小屋の様な物の中に
上半身だけ突っ込んだ形で、探す相手は地面に転がっていた。
「やっぱりここに居た。またイルク様に負けたのか?」
「うるさい!」
ロトの言葉にジーグは不機嫌に応え、盛大に顔をしかめる。
そんな様子にロトは笑って、ジーグの足元に気軽に座り込み
服の中からくすねて来たリンゴを取り出すと、手早く2つに割って半分をジーグに差し出した。
ジーグは起き上がってそれを受け取ると、まるでリンゴに恨みでもあるかのような顔で齧る。
「仕方ないだろ?イルク様はジーグより3つも年上なんだから。」
「仕方なくなんか無い!俺はこの国一番の剣士になるのに兄貴なんかに負けてるようじゃ駄目なんだ!」
憮然として言うジーグにロトは笑っている。
「ジーグは上達してるよ、まだ修練所に通いだしてから間もないのにもうイルク様と実力はほぼ互角じゃない。」
「下手な慰めなんかいらない。」
「慰めじゃないよ。父さんがそう言ってた。」
ロトの父は平民ながら剣の腕が立ち、王立剣錬所の師範を勤めている。
「じゃあ何で、一回も勝てないんだよ!」
「それはジーグがすぐ頭に血が上って、父さんに言われた事がすぐ飛んじゃうからだろ。」
「う・・・・・・。」
「つねに冷静に戦い全体を見なきゃ、勝ち戦にも負けるよ。」
「分かってる!おい、ロト!お前、相手しろ!!」
「え?今から」
「しろって言ったら、しろ!!」
「しょうがないなぁ・・・。」
リンゴの芯を投げ捨て立ち上がったジーグを見上げ
ロトは仕方ないなと言わんばかりの笑みを浮かべ立ち上がった。


静かな木立の中に、木を打ち合わせる激しい音が2度3度と響わたる。
ジーグの打ち込みを避けた動きで出来たロトの右脇の僅かな隙を衝いたつもりが
逆に強かに肩を打たれて剣の代わりの木の棒を取り落としそうになる。
「〜〜〜〜〜〜!!」
「ジーグ、もう止めよう。暗くなっちゃったよ。」
「まだだ!お前から一本取るまで帰らない!」
「そんな事言って・・・また明日にしようよ。あんまり遅くなると僕がイヌイに怒られるよ。」
ロトの言葉にジーグは自分の屋敷の家令の厳しい顔を思い浮かべ、しかめっ面を作る。
「ズルイよ勝ち逃げなんて。ズルイ!お前、ず〜っと剣練所に居るんだから。
俺だって外国語や歴史なんて役にもたたない事を勉強してる暇が有ったら、剣を握っていたい!」
ジーグの恨めしげな言葉にロトは溜息をつく。
「しょうがないだろ・・・?ジーグは貴族の若様なんだから。僕は剣錬所で働くんだし。」

ジーグの父、グスカ・ラセス将軍はガーセンの名門貴族の1つであるラセス家の現当主。
ロトの父リートとは若い頃からその腕を競い合ったライバルで有り、親友同士だ。
ロトがジーグとほぼ時を同じくして生まれたため、ロトの母はジーグの乳母としてラセス家に上がった。
ロトとジーグは乳兄弟としてラセス家で実の兄弟同然に育った。
ロトが7歳になるとロトは父の仕事を引き継ぐ為に、ラセス家を出て王立剣練所に見習いとして入所した。
時を同じくしてジーグもリートに師事し剣を正式に習いだした。
ジーグは父親譲りの才能によるものか、筋も良く
負けず嫌いの性格も手伝って、眼を見張るような成長を見せていたが
日に数時間の訓練しかさせてもらえないジーグの現在の実力は
師範を目指し特別な教育を徹底的に日夜叩き込まれているロトには遠く及ばない。
兄弟同然に育ったジーグにとってはそれがまた不満なのだ。

「しょうがなくない、俺はどうせ領地を継ぐわけじゃないし、勉強なんて必要ない!
ガーセンの貴族に一番大切なのは剣の腕だ!いつか親父を負かせて将軍にるんだ!」
大陸最強と謳われるガーセン軍の頂点に立ち軍を統べる10人の将軍は
ガーセンで最も強い男達であり、英雄だ。
ガーセンの子供達は全て将軍に憧れ、自分もその地位に着くことを夢見る。
だがジーグはその地位を子供の淡い夢として抱いているのでは無かった。
確実な目標として、必ず手に入れると信じて疑わない。
ロトはそんな不遜とも言えるジーグ自信が好きだった。
「ジーグならきっとなれるよ。」
ロトの言葉に、しかしジーグは鼻をならして言い放つ。
「当たり前だ!!それでお前は俺の副官になるんだからな。
 剣練所の師範なんかしている暇は無いぞ。」
自分がまだ一度も打ち負かす事が出来ない相手に向かい、ジーグは真っ直ぐな瞳で言う。
ロトはそんなジーグを眩しく思いながら小さな笑い声を洩らす。

ジーグが本気なのは分かっていたが、それは無理な事だ。
ジーグは強くなる。
もしかしたらいずれは、本当に将軍職を拝する事もあるかもしれない。
だがロトはそのジーグの側にはいられない。
ロトの身分は高くないのだ。
父の功績で王立剣練所に籍を置けるだけでも、望むべくも無い幸運なのだ。
本来なら貴族の子息であるジーグとこんな風に親しく言葉を交わす事さえ許されない。
自分の実力が全てだと考えているジーグにはそれが分かっていないのだ。

戦乱の時代であったなら、腕一つでのし上がる事も出来たかもしれない。
戦国ガーセンにさえ長の平和が続く時代に
どんなに剣の腕が立とうと、将軍の副官どころか下級の仕官職に就くことすら難しい。
ロトの父がそうで有ったように。
「お前は俺が背中を預けられる唯一の男なんだからな。」
大人びた口調で真摯に言い放つジーグの言葉に
だからロトは応えずに、ただ笑みを浮かべただけだった。


何時でも前だけを見続ける、真っ直ぐな瞳。


「ロト、もっとだ!突きが甘い。俺を殺す気でかかって来い。」
「ジーグ・・・無茶言うなよ。
俺はさっきからそのつもりで掛かってるって。じゃなきゃお前に殺されちまう。」
「お前、弱くなったんじゃないのか?気ぃ抜いてんじゃねーぞ!」
「馬鹿言え、お前が強すぎなんだよ。疲れるって事を知らないのか、この剣術馬鹿が!!」
「口より体を動かせ!」
繰り出された重い一撃を受けた剣が鋭い音と共に叩き落され、腕にジ〜ンと痺れが走る。
刃を潰した訓練用の剣とは言えまともに喰らえば大怪我をする
緊張を緩められない稽古に何時間も付き合わされてロトはヘトヘトだった。
「・・・少し、休もう。お前に合わせてたら体が幾つ有っても足りないよ。」
降参の印に両手を挙げ、息巻く親友に笑顔を向けた。

この7年でジーグは強くなった。
剣練所に通う貴族の子弟の中で、ジーグに適うものは既に居ない。
今ではロトも5本に1本もジーグから取る事は難しい。
来月15になり成人を迎えるジーグはガーセン国王軍に正式に入隊する。
一方ロトは王立剣練所の教官として正式に籍を置いている。
一時はジーグの言うように、彼と共に戦えたらと思った事も有ったが
それは途中で諦めた。
ロトは剣の才能は有ったが、母親に似たためか思うように体が大きくならなかった。
剣技がすぐれていても、乱戦になり敵とぶつかり合うような実戦には向かない。
元々、軍に入隊しても出世の見込みも無い。
今ではこの体形も諦めが付いてかえって良かったとさえ思っていた。


「お前、戦尉の職を蹴ったって本当か?」
「ああ。戦兵長だ」
「何で!!」
小隊30人を統べる戦兵長は、大貴族で将軍の子息であるジーグにとっては低すぎる位だった。
だが、ジーグは何でもない事のように言う。
「戦尉なんて大隊を率いなきゃなんないんだぞ、面倒だ。
指揮より俺は実際に戦場で剣を交えて戦いたい。それには戦尉なんて地位は邪魔だ。」
「だってお前・・・将軍になるんだろ。」
「ああ。国で一番強くなって将軍になる。」
子供の頃と違い、強ければ将軍になれる訳ではない事は分かっている。
それには剣の腕はもちろん、大局を見定める目と決断力
必要と有らば見方を切り捨てる非情さ、そしてそれに相応しい家柄や政治的手腕も。
しかしジーグがなりたい『将軍』とは相変らず国で一番強い男でしかないらしい。
その全く成長の無い考え方が実にジーグらしいとロトは呆れながらも何故か嬉しかった。
「何時から軍に?」
「14日後からだ。3ヶ月間の訓練の間ニルス領に缶詰だ。
その後はオムロの南に配され蛮族を狩る。」
「3ヶ月か、長いな。大丈夫だろうが体にだけは気をつけろよ。
後、喧嘩も。お前、すぐにカッとなって後先考えないから。
止める奴がいないと思って・・・」
「何言ってる。お前も一緒に行くんだよロト。」
「・・・何で?」
「何でって、お前は俺の副官だろ。」
「・・・え、俺は軍には入れない。」
「誰がそんなの決めた?お前はこの剣練所の誰より強いじゃないか。
それがガーセンの為に戦わなくてどうする。」
ジーグの強引さはいつもの事だが今回は流石に驚かされた。
昔から確かに何度も自分の副官になるよう言ってはいたが、そんな物は子供の口約束だ。
まさか本人に確認も取らず、こんな大切な事を勝手に進めてしまうなんて。
「でも、ジーグ!そんな無茶だよ、いくら下士官の・・・。」
口にして、有る可能性に気付いて言葉を切る。
「ジーグ・・・まさか。」
平民出の自分が仕官の補佐官に付く事は難しい。
それが1000人を統べる戦尉では尚更の事。
ジーグは自分を補佐官にするために戦尉と言う地位を蹴って、下士官に志願したのではないか?
彼ならやりそうな事だった。
何て馬鹿な事を!
問いただそうとして、だがロトは言葉を飲み込む。
強情なジーグがそんな事を認める訳が無い。
「何だ?」
言葉を切ったロトにジーグが先を促すように問いかける
だがその目は馬鹿な事を言い出したら、ぶっ飛ばすぞと告げていた。
その憮然とした表情の中に、彼が強引な自分の行いに対して
ロトが納得せずに断るのでは無いかと言う不安が混じっているのが見て取れた。
それら全てが彼らしくて、ロトは可笑しい様な気分になって来た。
ジーグが自分と共に有るために払った大きな代償。
それに報いる為にする事は、今ジーグを糾弾する事ではない筈だ。

何よりロトは嬉しかった。

「いや・・・何でもない。まったく・・・仕様が無いな。
結局、お前の面倒を見るのは俺か。」
困ったよう表情で洩らしたロトの言葉に、ジーグが笑みを浮かべ快活に言う。
「ああ、そうだ。
よろしく頼むな、ロト。一緒に暴れよう。」
「俺まで暴れたら収拾がつかないだろう。まったくお前は何時までたってもガキなんだから・・・」
不平を言いながらも、ロトの顔はこみ上げてくる笑みで今にも崩れそうだった。
身分違いのこの友が、子供の頃から変わる事無く自分を相棒と認め
自分の傍らに居る事を当たり前のように思っている事が嬉しく、とても誇らしかった。


   折れる事を知らない傲慢なまでの自信。


表面上は平和なこの時世でも、水面下では国同士の勢力争いは続いており
お互いに牽制しあい、小さな小競り合いは日常茶飯事だ。
それに制さなければならない相手は何も近隣諸国だけではない。
盗賊、不穏分子、布教を進める武闘宗教団体なんてものも有る。
それ以上に苛烈なのは、それらの事態にいつでも対応すべく普段から行われる様々な錬兵訓練。
戦がなくとも軍での生活は、それなりに厳しいものだったが
ジーグにはそれが合っているようで、まさに水を得た魚のように生き生きと日々を送っていた。
豪快で乱暴でいささかやんちゃな所は有るが
裏表が無く、誰に対しても気さくで何より強いジーグは
軍内部では上からも下からも慕われる存在になっていた。
しかし好評価を受ければ、人のやっかみを買うのも世の常
中級貴族の家に生まれたと言うだけで、士官職についた若い貴族の子息たちは
士官の名を与えられる特権は受けても、その後の実力評価に家柄がものを言う訳ではない。
実力も家柄も自分たちより格上のジーグとは事有る事に引き合いに出して比較され
面白くない思いもしている。
だがジーグはその評価に見合うだけの実力を持ち合わせていたし
ジーグが将軍の息子だという、本人が気にもしていない事実が
そういった輩には気になる。
結果、やっかみの矛先はジーグの副官の方に向けられた。

「ああ、情け無い。栄光のガーセン軍も平和ボケか。
 相応しくない者が人の上に立ち、我が物顔で指揮をとるとは。」
ジーグの不在を狙っては投げつけられる揶揄は、あからさまだったり、比喩的だったりと
言葉に多少のバリエーションは有るものの、その内容はいつも同じようなもので
個性の欠片もない。
煩い意外に何の害ももたらさない、同僚たちの遠吠えに
ロトはすでに慣れていて、風が吹くほどにも気にならない。
その平然とした態度が貴族の息子たちのプライドを傷つける。
「すました顔しやがって、さすが面の皮が鍛えられてるな。
どうやってジーグに取り入った?」
「戦場には女が居ないからな、色々してやってるんだよなぁ、そっちの方を。」
「そう言えば剣練所の頃からの仲だって?随分とお気に入りな訳だ。」
「そんなに具合がいいのか?一度俺の相手もしろよ。
俺の息子もなかなか立派なもんだぜ。良い目見させてやるよ。何なら此処で味見するか?」
下卑た笑いを浮べながら品性の欠片もない揶揄を、卑猥な動きを交えて漏らす男たちを
それでもロトは綺麗に無視し続ける。
「何だよ、口も利けないのか?その口はしゃぶる為だけについてるのかよ。」
「ラセスとも有ろう者が、こんな平民に骨抜きとは。将軍もよくほおっておくな。」
「ジーグもこんなのが副官じゃ先が知れてるな。」
「あいつは剣術馬鹿だから、剣と腰さえ振ってれば満足なんだろうさ。」
勢いづいて話がジーグ本人やラセス将軍にまで及び
さすがのロトも怒りを顕に鋭い眼で睨みつける。
自分は構わない。
だが、何故自分の事でただでさえハンデを背負っているジーグが
悪く言われなければならないのか。
「何だ?図星を指されて生意気に腹が立つのか?」
「ああ、惜しいな。戦乱の世だったら、お前のような者がのうのうと俺たちの隣に居られる訳が無いのに。」
反応が返ったことに気を良くした貴族の息子達は、さらに調子に乗って言葉を投げつけた。
「本当だな。」
その声に応えるように、離れた場所から声がかかる。
声に弾かれたようにロトをからかっていた男たちが振り返り、硬直する。
「ジーグ・・・。」
鋭い視線を男たちに向け、壮絶な笑いをその顔に浮べて立つジーグに
無理に貼りつけたような引きつった笑みを浮かべ、その場を取り繕うとする。
ジーグのその様子に、ロトは緊張する。
これは、血を見る。
こんな馬鹿な事で、ジーグに問題を起させる訳にはいかない。
口を開こうとしたロトに一瞬視線を向け制し、ジーグはゆっくりとこちらに歩み寄って来る。
「平和な御世で本当に良かったな。こんな能無しどもでも、小隊を率いれるんだから。
戦乱の世なら、確かにロトはお前らと並んで戦場には立つ事は無いな。もっと上に居るさ。
お前らは歩兵が良いところだ。馬の世話もろくに出来ないからな。」
「何!!」
育ちだけは良く、真っ向から侮蔑の言葉を投げつけられる事になど
慣れていない男たちが、ジーグの言葉に気色ばむ。
それをさも馬鹿にしたようにジーグは鼻で笑う。
「違うのか?俺が見誤ったか。
何せ、お前たちがまともに馬を操っているのを見たことが無いものでな。
慎み深くも実力を隠していたなら失礼したな。
是非その秘めた実力とやらを、俺に見せてくれ。
ロト、相手をしてやれ。遠慮はいらないぞ。」
あからさまな侮辱に憤慨しながらも
低く抑えられた声のかもし出す迫力に、男たちは気おされ既に逃げ腰だ。
お互い助けを求めるように目配せをし合う男たちに、ジーグがたたみ掛ける。
「どうした?俺の見込んだ男の実力を疑っているんだろう?試してみないのか?」
「いや・・・その・・・」
「ついでに教えてやるが、俺はお前らと違って女には不自由してねぇ。
 わざわざ軍務中に手近なところで乳繰り合ったりしねぇよ。
まあ人の事をとやかく言うつもりはねぇけどな。なあ、ポトス、ネイサン。」
名を呼ばれた2人が、夕日にでも染まったかのように一瞬にして赤くなる。
「くだらねぇ事でこそこそ因縁つけて来る暇があるなら、馬の手入れでもしてろ。
気に入らない事があるなら直接俺に言って来い。胸糞悪い。
今度影でこそこそ何かしやがったら、その小洒落た頭、丸坊主に刈り上げて
素っ裸で修練所の真ん中にほおり出すからな。」
ジーグの怒声に、1人が情けない声を上げ逃げ出すと
残りも雪崩を打つように、後を追って逃げ出した。
「馬鹿どもが!」
「ジーグ・・・。」
吐き捨てるように言うジーグに、ホッとしたような呆れたような心持でロトが声を掛けると
ジーグは怒ったような顔で、ロトに視線を向けた。
「ロト、そんな顔するな!」
顔?自分は今、一体どんな顔をしているのだろう?
呆れた顔をしているはずなのに・・・目元に妙に力が入る。
「俺の副官が務まるのはお前だけなんだからな。」
自分は今、多分泣きそうな顔に見えるのかもしれない。
「お前が嫌でも一生つき合わせるから、覚悟してろ。」
ジーグはいつも何の迷いも無く言い放つ。
選んだのは自分だと
全ての責任は自分が負うと
だから何も考えないで傍にいろと。
「こんな事でへこむな!!」
一方的にまくし立てながらも、照れくさくなったのか怒ったように眼をそらす。
多分慰めているつもりなのだろうが、不器用な慰め方だ。
なんだか可笑しくなる。
でも嬉しくて、照れくさくて思わず茶化してしまう。
「へこむよ・・・。一生お前の尻拭いだなんて・・・。」
「そうだ。諦めろ!」
「とっくに諦めてるよ。」
「よし。」
ロト答えにジーグは満足そうに笑みを浮かべた。


   変わる事無く、迷う事も無く
   眩しく思える程に揺ぎ無く
   それは俺の希望であり夢そのもの。

(2007.09.16)
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